44チャンネル-呪われた都市伝説-
その場に立ち尽くしたまま、体を左右に揺らしている杉森。
その不気味な光景を前に誰一人として口を開くことができない。
「し……汐見。逃げよう……先生を呼んでこよう……!」
「む……無理だよ。怖くて動けないよ……」
あまりの恐怖にその場に座りこんでしまうクラスメートも出てきた。
もはや悲鳴すら出せない状況だ。
すると突然杉森が顔をグルリとこちらへ向けた。
何かを呟いているのだろう、口がパクパクと動いている。
聞き取れない……そう思った矢先だ。
「どこで!?どこで手順をマチガエタアアアア――!」
教室を震わせるほどの叫び声をあげた杉森。
何よりもその言葉の内容が俺と汐見を更なる恐怖へと陥れた。