・*不器用な2人*・(2)
駅の改札を抜けるとすぐに遊園地までの道標があった。
ゾロゾロと歩く際、自然とクラス別に固まってしまった。
私と淳君は後ろの方をトボトボと。梶君や浅井君や井上君やめぐちゃんは固まって前の方を賑やかに。その間を芳野君と石田君がごくいつも通りのテンションで歩いていた。
「テンションのグラデーションがすごいね」
振り返った芳野君に笑顔で言われてしまい、淳君の表情が一層暗くなる。
「淳、遊園地好きじゃないんだよ」
石田君が小声で言うと、淳君は更に表情を暗くして俯いた。
「え、絶叫系がムリとか?」
芳野君の言葉に淳君が「そうじゃなくて……」と小声で言う。
「遊園地そのものが苦手っていうか……。
園全体がムリ」
芳野君は意味が分からなかったのか首を捻る。
「人が多いところと騒がしいところと乗り物が嫌いなんだよね、確か」
更に前を歩いていた梶君が言うと、淳君はすぐに頷いた。
ゾロゾロと歩く際、自然とクラス別に固まってしまった。
私と淳君は後ろの方をトボトボと。梶君や浅井君や井上君やめぐちゃんは固まって前の方を賑やかに。その間を芳野君と石田君がごくいつも通りのテンションで歩いていた。
「テンションのグラデーションがすごいね」
振り返った芳野君に笑顔で言われてしまい、淳君の表情が一層暗くなる。
「淳、遊園地好きじゃないんだよ」
石田君が小声で言うと、淳君は更に表情を暗くして俯いた。
「え、絶叫系がムリとか?」
芳野君の言葉に淳君が「そうじゃなくて……」と小声で言う。
「遊園地そのものが苦手っていうか……。
園全体がムリ」
芳野君は意味が分からなかったのか首を捻る。
「人が多いところと騒がしいところと乗り物が嫌いなんだよね、確か」
更に前を歩いていた梶君が言うと、淳君はすぐに頷いた。