お嬢様になりました。《番外編》
移動中の車の中は終始無言だった。


それでも嫌な雰囲気ではなかった。


車が止まった場所は知らないお屋敷で……。



「ここって……」

「俺の家だ」



お、俺の家!?


今そう言ったよね!?



「何してんだ。 置いて行くぞ」

「ま、待ってよ!!」



二人で話をするチャンスだし、もう行くしかない。


もしもの事があっても、私と隆輝は付き合ってるわけで、別におかしな事は一つもない。


付き合ってる……んだよね?



「東條は?」

「お帰りになりました」



執事さんは隆輝の斜め後ろを歩きながら、丁寧な口調で答えた。


帰ったって……。



「玲がきてたの?」

「俺が許可するまで部屋には誰も近付くな」

「畏まりました」



って、私の事は完璧無視!?


執事さんに見送られ、私たちは暫くの間無言で歩いた。


部屋に着き、中に入るように促された。





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