《改稿中》V系霊媒師「咲邪」†SAKUYA†《改稿中》
 その姿を現した低級霊を沈黙させる為に、斬汰の手が霊炎で包まれたその時だった。



  バチィィィン!



 ベースの弦が弾け飛んだ。


「なっ! なんだぁ? こりやぁぁ」


 その視線の先に有る霊穴からは、黒ずんだ紫色の霧が激しく噴き出している。



  ギャギャギャァァァァア!



 鼓膜が破れそうになる程の絶叫と共に、霊穴から巨大な霊が飛び出して来た。


「これはなんだ? 何なんだ?」

「でっけぇぇ……」


 そこにはビルの10階分位は有りそうな男が立ってこちらを見下ろしていた。


「これってぇ、だいだらぼっちじゃぁないんですかぁぁ?」


 マキはそう言うが、だいだらぼっちならもっと巨大な筈だ。


「いや、良く見るんだ! こいつら……霊の集合体だ」


< 113 / 127 >

この作品をシェア

pagetop