《改稿中》V系霊媒師「咲邪」†SAKUYA†《改稿中》
「定吉っ、またイカサマをお願いっ」
「おうおうっ! こちとら暇じゃねぇんだぞ? チマチマ呼ぶんじゃねぇよ」
さっき有無を言わさず咲邪に祓われたのを根に持ってか、黒いテディベアは機嫌が悪かった。腕を組み、アグラをかいて座り込む。
「ごめんなさぁい。でも少しでも霊力を回復して貰おうと思ってたからぁ」
咲邪がシナを作って定吉にすり寄ると、彼はまんざらでもなさそうに(!)言った。
「まぁそれなら話は別ってぇもんだ。で、今度はどんなイカサマがお望みなんでい!」
定吉は男色のケが有り、前世ではお気に入りのお小姓を囲っていたという話だ。
他の守護霊達は咲邪の霊媒師として備えている力に恐れをなしているが、彼は咲邪の魅力に『取り憑かれて』いる(←霊なのに)しかし霊である定吉が咲邪をどうこう出来るわけもなく、咲邪はいいようにその気持ちを利用しているのだ。
「結界内の時間を止めて欲しいのよ。私達が出たらお願い」
テディベアはイナセに鼻をすすって気合いを入れた。
「がってん承知でい。そりゃっ」
すると暗かったライブハウスの中がピンク色に輝き、鬼の子も『カシカシ』も色を失って動きを止める。
「おいおい。こいつらヤバイぞぉ、肉を喰い千切りそうな勢いだ」
覇龍がメンバーに噛み付いている鬼の子達の口を開け、次々に引き離している。
「凄いわ見て、この歯形。あとちょっと遅かったら大変な事になってたかも」
「バスドラが変わった事を鬼の霊達に勘付かれたんだ、きっとそうだ」
演奏中に出るはずの音魂が無くなって、魑魅魍魎が集まらなくなったのを気付いた鬼達は、自らの宿主であるカシカシメンバーの肉を餓鬼に喰らわせ、新しい宿主に乗り替えるつもりだったのだ。
「まずいなぁぁ……客席だけを止めて、ステージ上だけで何とかするしかないなぁぁ……オン アキシャビアウン、分割結界!」
「おうおうっ! こちとら暇じゃねぇんだぞ? チマチマ呼ぶんじゃねぇよ」
さっき有無を言わさず咲邪に祓われたのを根に持ってか、黒いテディベアは機嫌が悪かった。腕を組み、アグラをかいて座り込む。
「ごめんなさぁい。でも少しでも霊力を回復して貰おうと思ってたからぁ」
咲邪がシナを作って定吉にすり寄ると、彼はまんざらでもなさそうに(!)言った。
「まぁそれなら話は別ってぇもんだ。で、今度はどんなイカサマがお望みなんでい!」
定吉は男色のケが有り、前世ではお気に入りのお小姓を囲っていたという話だ。
他の守護霊達は咲邪の霊媒師として備えている力に恐れをなしているが、彼は咲邪の魅力に『取り憑かれて』いる(←霊なのに)しかし霊である定吉が咲邪をどうこう出来るわけもなく、咲邪はいいようにその気持ちを利用しているのだ。
「結界内の時間を止めて欲しいのよ。私達が出たらお願い」
テディベアはイナセに鼻をすすって気合いを入れた。
「がってん承知でい。そりゃっ」
すると暗かったライブハウスの中がピンク色に輝き、鬼の子も『カシカシ』も色を失って動きを止める。
「おいおい。こいつらヤバイぞぉ、肉を喰い千切りそうな勢いだ」
覇龍がメンバーに噛み付いている鬼の子達の口を開け、次々に引き離している。
「凄いわ見て、この歯形。あとちょっと遅かったら大変な事になってたかも」
「バスドラが変わった事を鬼の霊達に勘付かれたんだ、きっとそうだ」
演奏中に出るはずの音魂が無くなって、魑魅魍魎が集まらなくなったのを気付いた鬼達は、自らの宿主であるカシカシメンバーの肉を餓鬼に喰らわせ、新しい宿主に乗り替えるつもりだったのだ。
「まずいなぁぁ……客席だけを止めて、ステージ上だけで何とかするしかないなぁぁ……オン アキシャビアウン、分割結界!」