スイート・プロポーズ

(優しそうに見えるけど・・・・・・)


円花は薫の顔をジッと見つめる。


「あの、余計なことだとは思うんですが、月島 美琴を知っていますか?」

「え・・・・・・」


明らかに驚いた顔をしている。

円花は確信を得て、再び口を開く。


「その、彼女の友人なんです、私」

「そうですか。・・・・・・美琴、破り捨てたんでしょ? 俺の名刺」


苦笑しつつ、円花は頷く。

あの時の美琴は、名刺を破り捨てる事に躊躇いはなかった。

今も、そのこと自体を後悔しているようには見えない。


「沖縄に来る前、偶然会って、その時に一応、また名刺渡したんだけど・・・・・・」


薫は黙って、苦笑いを浮かべる。

また、破り捨てられている可能性が、否定できないのだ。


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