スイート・プロポーズ
「小宮」
「・・・・・・はい」
手招きされ、円花は大人しく従うことにした。
夏目が宿泊している部屋は、円花のすぐ隣。
部屋の明かりを点けて、夏目は何かを探す。
「ほら。使えそうか」
「っと。・・・・・・使え、ます。お借りしても、いいんですか?」
軽く投げられた充電器をキャッチして、自分の携帯に差してみる。
「あぁ」
夏目は煙草の箱を取り出し、灰皿を引き寄せる。
(・・・・・・戻って、いいのよね?)
円花は迷いつつも、夏目に背を向ける。
「小宮」
「はい?」
夏目は煙草に火を点けようとしていたが、円花が振り返るとその手を止めた。
「答えを急かすつもりはない」
「はい・・・・・・」