スイート・プロポーズ

「お前たち、仕事しないと注意しなきゃいけないんだが?」

「すみませんっ」


波奈はすぐさま仕事へ戻り、梨乃も渋々、従った。

夏目は苦笑しながら、肩を落とす。


「部長、知ってますか? 今日、小宮の誕生日なんですよ」

「そうか・・・・・・」


知っているくせに、知らないふりをする夏目。

円花は視線を感じつつも、何と言えばいいのかわからなくて、黙っていた。


「じゃあ、俺からの誕生日プレゼントだ」

「え? ありがとうござい・・・・・・え?」


差し出されたのは、誰がどう見ても2冊のファイル。


「部長?」

「出張で持っていく資料の作成を頼む。過去の資料の中で、役立ちそうなのを持ってきたから」


つまり、誕生日プレゼントは仕事・・・・・・。


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