スイート・プロポーズ
野菜も入っているので、彩りも良い。
香ばしい匂いに、食欲を掻き立てられる。
試しに一口――。
「ん! 美味しいです」
「そうか……安心した」
ホッとしたように、夏目が肩から力を抜く。
「そんなに緊張しなくても……。コレ、本当に美味しいです。自炊、するんですね」
「できる範囲で、だけどな。けど、料理はやっぱり苦手だ」
「そうなんですか?」
調理する過程は見ていないが、キッチンから聞こえてくる音は迷いのないハッキリした音だった。
なんでも出来そう、のイメージ通りだと思っていたが、実は違うらしい。
「レパートリーは少ない。コレと、カレー、シチューやハヤシライス、あとは――」
「確かに、少ないですね……」
カレーとシチューなんて、最後に入れるルーが違うだけで、材料も調理行程もほぼ一緒だ。