ヴァンパイアと同居中!! ~赤に恋して~
猛烈な勢いでイスから立ち上がった私を、呆気に取られながら見上げる月模。


“何言ってんだコイツ?”みたいな目が、余計に私の心をグチャグチャにした。


「レティユである私の血吸いたくて、だけどムリヤリ吸うのは抵抗があったから、同居して私がアンタを好きになる様にしたの?初めから私の血が目的だったワケ?」


「…………」


私の凄まじい攻撃に、黙り込む月模。


その姿を目にした瞬間、ヒビ割れていた何かが木端微塵に吹き飛んだ気がした。


「えっ!?ちょっと葵どこ行く……」


月模の戸惑いの声を背に、私は家を飛び出していた。
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