ヴァンパイアと同居中!! ~赤に恋して~
一瞬だけケータイの時間を確認すると、もう1時59分。


「帰ったら電話するからな」


月模は最後にそう言って、元々の自分の家に向かって歩き始めた。


どんどんどんどん遠くなる、愛しい人の広くて温かい背中。


堪らず私は目に浮かんでいた涙をグイッと拭って、呼びかけた。




「またね!!」




7、8m程先にいた月模が、ちょっとだけ振り返る。


また穏やかに笑って片手を振ると、そのまま曲がり角を曲がって消えた。


「…………」


月模……帰っちゃった………


本当にもう、同居終わっちゃったんだ…………
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