小さな光 ~月と太陽~
藤はとってもカッコイイ。


通りすがりの女の人や男の人が振り替えるくらいの容姿を持っている。


そんな藤が何の取り柄もないあたしと付き合っている方がおかしいと思う時が何回もあった。



「朱音さんは俺の全てが好きになった訳ではない。ただ俺の容姿が好きになっただけです」


「違うわ」


「違わないです。朱音さんは俺に両親が居ないとわかった後どうしましたか?


………………覚えていますよね」



藤に実の両親が居ないって分かったら朱音さんはどうしたの?


朱音さんは唇を強く噛んでいる。


覚えているくらいの事をしたのかな?



「あなたらしつこく言ってきましたよね『墓参りに行きたい』と…


覚えていますよね?」


「…………彼女なんだから藤の両親の墓参りに行くのは当然でしょ?」










< 151 / 311 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop