彼女志願!2nd

けれど残念ながら、穂積さんはその日の夜帰ってこなかった。


彼からの電話は、日付が変わる深夜ぎりぎり、たまたまお風呂に入っていたときにかかったらしく

ただ一言『今日は帰れなさそうです。先に休んでください』という簡単なメッセージが残っていた。



「あーあ……」



髪をタオルで適当に乾かしながら、キングサイズのベッドに倒れこむ私。

彼の携帯に『わかりました。おやすみなさい』とだけ返してため息をつく。


久しぶりのオフだって言ってたけど、こんな風に急を要する形で出社したってことは、当分忙しいのかも。


いつも穂積さんと一緒に眠るベッドは一人だとさすがに大きい。


とうぶんまた一人で寝るのかなぁ……。
翡翠社でなにかあったのかなぁ……。

穂積さんが呼び出されるのはしょっちゅうだけど……。

気になる!



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