彼女志願!2nd
と思いつつも、たとえ穂積さんが帰宅したとしても、それを部外者の私が聞くことはできないし、穂積さんも口にしたりはしないだろう。
(穂積さんはべたべたに私に甘いと思うけれど、やっぱり彼の仕事に個人的に立ち入りたくない、一線を引くという自制が必要だと私は思っている)
「――原稿、書かなくちゃ……だよねえ……」
口に出して言ってみたけれど、まったくやる気が湧いてこない。
ベッドに寝転んだまま、天井をにらむ。
ちなみに今書いているのは、琥珀の王子と同時進行で進めている新シリーズの続刊なんだけど、もともと一冊の予定で書いていたシリーズだから、さてどう進めるかって悩んでいるんだよね。
やっぱりライバルの登場かなぁ……
二人の仲が深まったように見えて、ライバルの登場――
疑心暗鬼になったり、ひっかきまわされる二人って、鉄板だよねえ……。