彼女志願!2nd

「朝ご飯は僕があとで作ってあげますから、まずは――」

「まさか……」

「ええ、そうですよ」



彼はくすりと笑って、唇の端を持ち上げつつ、中指で眼鏡を押し上げた。

よくやる、悪い顔だ。


ただの編集と作家の関係だった時には見せてもらえなかった、私の大好きな表情でもある。


もう、穂積さんったら……。


結局私は、彼のこういう顔に弱い。




――――……



シャワーを浴びて戻ってきた穂積さんは、私のパジャマのボタンを外しながら、首筋に唇を押し付ける。



「穂積さん、疲れてないの……?」

「疲れてるといえば疲れていますけど、だからこそ萌で充電しないと」



緩やかに裸にされて、穂積さんに包まれる。







< 34 / 117 >

この作品をシェア

pagetop