陽だまりに猫




『ねえ悠、時間大丈夫?』


莉央にそう聞かれて、慌てて時間を確認。


「あ、大丈夫だった」


講義の時間までにはまだ十分に余裕があり
ほっと胸を撫で下ろす。


『そ、よかった。朝から慌ただしく
してたから時間も確認してなかったん
でしょ?』


誰のせいで、慌ただしくなったと
思っているのか。


朝の出来事を思い出して、
赤く染まった頬にしまったと思った。


『あれ、顔赤いよ?』


にやにやしながら聞いてくるあたり
自分のせいだということは自覚している
らしい。


言わせて、照れさせて、
私の反応を見て楽しむ。そういう人。


性格の悪いドS。


いつか何らかの罪状で訴えてやる。

そんな危ない決意を抱いて莉央を無視して
玄関に向かう。


『はーるー』


なんて甘い声出しても、無視。


私はさっさと靴を履いて外へと繋がる
扉を開けた。



< 38 / 129 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop