闇
翌日。
文化祭の片付けの日。
私は朝から ずっと、舞ちゃんと葵ちゃんに小突かれ続けていた。
「このっ、このっ。」
「1度 振った相手が、思い直して自分から告白するなんて、どんな展開よ。」
「そっ、そんな事 言われたって〜。」
顔を真っ赤に染めた私に、止めの一撃。
「桜。」
まだ聞き慣れない、掠れ声。
私の彼氏が、其処に居た。
「なっ、何?」
慌てて訊き返す私に、一言。
これが ほんとの、止めの一撃。
「この後、ちょっと付き合ってくれないか。」
この後。
今日の片付けは午前中には終わって、午後から放課後だから……。
はっ、半日 一緒って事!?
何にも答えられず、目を白黒させる私を見て、友達2人は笑った。