ミッション#メロンパンを争奪せよ!
昇降口あたりにて。

「お、紗緒ちゃん。」

「あ、先輩…。」

ひらひらと振るその手には見覚えがあった。

昨日あんなことがあったのに平然をこっちへ来る。


「おはようございます。」

「ん、おはよ。」
そう言って、ナグサメ先輩は私の頭をなでた。

「え!?え!?」
その様子を見て、杏は少し動揺してた。

「友達?」

「はい。杏です。」

「そっか、杏ちゃん。津島拓磨です。よろしくね~。」

「はははは、はい!石垣杏です!」

「なんで杏そんなに動揺してるの?」

「面白い子だね!」

そう言って先輩は去っていった。


「ちょっとぉ!!紗緒!!!」

「何なのさっきから杏おかしいよ!?」

「何なの!?あのイケメンはっ!!」

「ああ…メロンパン関係の人だよ。」

「なんでそんなに仲いいの!?」

「まぁいろいろとあったんだよ。」

「なにそれ!!!」

具体的には、ギュッと抱きしめられ、キス寸前まで…うわああああ。

「なによっ、なんで顔赤くなってんのよ!!」

「うるさいなぁもうほら早くいくよ!!」


そういって私と杏は教室へ向かった。




「ぷ、くすくす…ホントもう。可愛いんだから。」

そんな様子をカゲから先輩が見てるとも知らずに。
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