囚われた、あなたの腕の下。
教えたのは、身内と親しい友人、そしてアラタ君だけ。
メールはピッタリと鳴りやんだ。
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「愛理さん?」
呼ばれた名前に、ハッとする。
家にいるのが、怖くてあたしは朝一番に会社に来ていた。
気が付けば、まどろんでいたみたいで、隣にはアラタ君がいた。
「どうしたの?なんか顔色悪いけど」
アラタ君の優しさに、縋り付きたくなる。
口を、開こうとした時……あたしの携帯が、震えた。
「ご、ごめんね」
開いて見ると、しらない番号。
怖い……怖いけど、なぜか……あたしは通話ボタンを押していた。
「……もしもし?」
なんの応答もない。
ザザッと……風の音か何か布擦れの音か。
『……白』
くぐもった声が、受話器から聞こえた。