囚われた、あなたの腕の下。

「うん。自分の携帯を見た、愛理さんが俺の静止を振り切って叫びながら、出て行ったって」


ち、違う!

違う違う違う!

透が、身体を少しずらして、隙間が出来た。


あたしは、渾身の力を込めて、身体を捻りベッドから抜け出した。


「愛理っ!」


扉に向かってますっぐ走った。

今なら、警察に助けてもらえる!

そんな希望が、胸を踊らせる。

そして、扉に手をかけようとした時……。


「愛理さんさ、自分の状況……わかってる?」


すごい勢いで、腹部に力が入った。

ただ、押さえられただけ。

でも、自分の走るスピードも相まって、殴られたような感覚に陥った。

< 55 / 58 >

この作品をシェア

pagetop