ピエモンテの風に抱かれて
輝ける龍の才能

由緒ある教会の鐘と、石畳に響く馬車のひづめの音が似合う街。


碁盤の目のように規則正しく整備された道路が、他のイタリアの都市とは異なる雰囲気を醸し出す、ここはトリノの旧市街。


世界遺産にも登録されている王宮群が並ぶ大広場では、路上パフォーマーがヴァイオリンやフルートを美しく奏でて道行く人を魅了し…、


親しい仲間たちが集えば、いつまでも語り合う。


そして愛をささやく恋人達は、誰の目も気にせず広場の中央でキスをする −。



そんな人間味が溢れた情緒ある街並と、自然豊かなワイナリーで成長した龍は、特別な感性が磨かれていった。


それは歌と踊り、そして演劇に生かされ、あらゆるコンクールで才能を発揮し始めた。



< トリノ音楽祭・最優秀歌唱賞受賞 >


< ピエモンテ学生創作ダンス選手権・優勝 >



主に演劇の勉強をする傍ら、ピアノやギターでの作曲にも積極的に取り組み、


歌や踊りの基礎をも徹底的に見直すことにした。全ては一流のエンターテイナーを目指すためだった。



そしていま習っているのは…










『リュウ、いいわよ! そのまま続けて!!』

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