片恋綴
よかった、と思う。

僕も、ワンピースも。

でも本当はそれを着る機会を与えるのは僕がよかった。でも、それは叶わずに終わったのだ。

「なんで、幼馴染みの言うことを信じなかったのかな」

僕はわざとらしく溜め息を吐きながら言う。

「だって、あんな私に似合うとわかってたんだなって思わないでしょ?」

そんなことない。

僕はありのままの君が綺麗だと思っていたし、好きだった。

あのままの君でも十分に似合うと思っていた。

でもそれを口にすることは出来なかったのだ。

もっと早く言えていたら、何か違っていたのだろうか。

それとも、それも嫌がらせだと思われていたのだろうか。

色んな考えが頭を過る。



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