片恋綴
「俺が誰を好きかって、周りは気付いてるんだけど、実際こうして口にしたのは初めて。なんか、凄くすっきりした。悩んでたんだけど、なんかそれもどうでもよく思えた」
原崎さんは言いながら私の頭を軽く撫でた。
「ま、一瞬のことでまた悩むんだろうけどさ。それでもすっきりしたのは事実で、自分の中で形になった」
原崎さんかなんのことを言っているのかさっぱりわからなかったが、触れられている部分は確かに熱を帯びていく。
「ポチちゃんと話してると、実家の犬に色々相談してたのを思い出す」
原崎さんは笑って言い、私の頭から手を離した。
その言葉は私を女としては見ていないというもので。それに軽く傷付いたが、それでも原崎さんの力になれたのが少し嬉しかった。