あなたのギャップにやられています

タクシーを降りると、雅斗と夜景を見た場所まで走った。
来たくて仕方がなかったくせに、やっぱりなんか出そうで怖かったりして。


頑張れ、冴子。
なにかひとつくらい我慢しないと、欲しいものなんて手に入らないぞ。
社会はそういう仕組みになってるんだ。

なんてバカなことを心の中で考えながら先に進んだ。



「わぁ、綺麗」


空を見上げると、天気がよくて空気が澄んでいるせいか、たくさんの煌めく星が降ってくる。
怖いの我慢してよかった。


そして、眼下には街の明かりがキラキラ光っていて、それもまた美しい。


うーんと大きく息を吸い込んで、雅斗の顔を思い浮かべる。
いつか、雅斗が本当に描きたい絵で勝負できる日が来るといいな……。

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