あなたのギャップにやられています
「雅斗、明日帰ってくるの楽しみにしてるね」
私は話をそらした。
今、彼は大切な時だ。
勉強して、しかるべき人に認められて、もっと大きく羽ばたいてほしいから。
『俺も、早く帰りたい』
「あ、ビーフカツレツ来たもんね。それじゃあ、おやすみ」
そのまま話していたら弱音がポロッと出てしまいそうで、私はブチッと電話を切った。
自分から切ったというのに、すごく悲しい気持ちになってしまった。
雅斗に甘えたい。
大丈夫だって言ってもらいたい。
その一方で、認められはじめた彼の才能にほんの少し嫉妬もしている。
そんな自分がすごく嫌いだ。
テーブルの上のグラスに手を伸ばすと、涙が勝手に溢れてしまった。
サイテー。
私ってサイテー。