あなたのギャップにやられています
「本当に、すまない」
こんな私に頭を下げる部長に申し訳なくなる。
「いえ。部長には本当にお世話になりました。
私、部長がいてくださったからここで頑張れました」
それは本心だ。
デザインできない私が、それでもここで踏ん張れたのは、部長という理解者がいてくれたおかげだ。
しかもただの部下の為に人事に掛け合ってくれたなんて、きっと私は幸せものだ。
そうはいっても心の中はモヤモヤで、いっそゴリラを殴って辞めてしまいたい位だ。
私の為に落胆してくれる部長は、深く椅子に腰かけてやっぱりため息をついている。
「すみません、お昼に出ます」
「おぉ、行ってこい」
どうにも涙が我慢できそうにないと思った私は、デザイン部を脱出した。