あなたのギャップにやられています

部長の言葉に割とへこむ。
今、雅斗とさよならしたら、もしかしてもう二度と会えないということもあり得るの?
そんなの、イヤだ。

でもっ、私はアゲマンになるって決めたの。
百合ちゃんに迷わないって宣言したの。

自分にカツを入れて奮い立たせる。

雅斗の夢のためなの。
くじけるな、冴子。耐えるんだ!


ともかく部長は、雅斗の返事を先延ばしにしてくれたようだ。
そうでなければ断りそうな勢いだったからと。


「いろいろすみません」

「いや、ちょっと楽しいしな」

「楽しいって、部長!」


楽しいって……。
部長とここまでプライベートの話をするなんて珍しいけれど、仕事のときとは違って表情が柔らかい。


「嘘だよ。こんなに真剣に恋してるお前たちが、うらやましいなと思って」


クスッと笑う部長に、かなり恥ずかしくなった。
真剣ですよ。そりゃー、ものすごく。


私の相談だったのにおごってくれた部長は、「また連絡する」と意外にノリノリな言葉を口にして帰って行った。

< 515 / 672 >

この作品をシェア

pagetop