あなたのギャップにやられています

「すごく、すごく耐えたんだ。ひとりエッチで我慢してさ」

そっちか!

「もう!」


せっかくロマンチックな雰囲気だったのに、ぶち壊しよ。
彼の胸をポンポン叩くと、なぜだか涙が溢れてくる。


「ごめん、冴子。怒った?」

「うん、怒った」


本当は怒ってなんかない。うれしいのだ。
またあの頃のように、彼とこうしてくだらないことを言いあえるのが。

もしかしたらもう二度とないかもしれないと思っていた時間なのだから。


「ごめん。でも、本当に我慢したんだ。
冴子がもしかしたら他の男に抱かれているのかもしれないって毎日不安で、すぐに帰りたくて仕方なくて。
でも、今度帰るときは冴子を満足させる男になってからだって決めてたんだ」

「雅斗……」


私だって雅斗と同じだ。
金髪美女だの黒髪大和撫子だの、勝手に想像して落胆していたのだから。


「もしかして、抱かれちゃった?」

「ううん。百合ちゃんに誘惑はされたけど」

「はっ? 百合!」

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