あなたのギャップにやられています
「俺、イギリスで頑張った。賞ももらった」
「うん、知ってる」
「でも、やっぱり冴子にいいって言ってもらえることが一番うれしいって、わかった」
「雅斗……」
"たったひとりでいい。自分を理解してくれる人がたったひとりいればいい"。
雅斗は私にずっとそう伝え続けてくれた。
だけど、もしかしたら雅斗も自分自身にそう言い聞かせていたのかもしれないなんて思う。
「雅斗、またすぐに戻るの?」
「いや、もう日本にいようと思う」
「えっ?」
こうして再会できても、やっぱり離れないといけないんだなんてどこかで思っていたから、すごく驚く。
「こっちで絵を描きながら、別の仕事もしようと思ってる」
「仕事って。雅斗、もう絵だけでも食べていけるんじゃ……」