Chain~この想いは誰かに繋がっている~
なっ!っていう表情を、私に向けた小宮山さんは、泣きそうな顔をした私にハッとしたのかもしれない。
「美波。早くレジに行って来いよ。」
「うん……剛は行かないの?」
「俺、もう少しここで見てる。」
「わかったわ。」
小宮山さんから会員証を渡されて、レジに行った彼女さん。
棚の角を曲がる時に、私をチラッと見て行った。
しばらくの沈黙の後、口を開いたのは、小宮山さんの方だった。
「…あのさ。泣かないでくれる?」
小宮山さんの言葉に、ズキッと胸が痛んだ。
「いえ、泣いてないですよ。」
「そう?だったら安心した。俺、女の子に泣かれるの、苦手なんだよね。」
下を向きながら、並んで立つ二人。
傍目には、どんなふうに映ってるんだろう。
「彼女さんは、泣いたりしないんですか?」
「ん?うん……俺、あいつが泣いているのって、一度しか見たことないし。」
“あいつ”
その距離感が、私の胸を余計に、締め付けた。
「美波。早くレジに行って来いよ。」
「うん……剛は行かないの?」
「俺、もう少しここで見てる。」
「わかったわ。」
小宮山さんから会員証を渡されて、レジに行った彼女さん。
棚の角を曲がる時に、私をチラッと見て行った。
しばらくの沈黙の後、口を開いたのは、小宮山さんの方だった。
「…あのさ。泣かないでくれる?」
小宮山さんの言葉に、ズキッと胸が痛んだ。
「いえ、泣いてないですよ。」
「そう?だったら安心した。俺、女の子に泣かれるの、苦手なんだよね。」
下を向きながら、並んで立つ二人。
傍目には、どんなふうに映ってるんだろう。
「彼女さんは、泣いたりしないんですか?」
「ん?うん……俺、あいつが泣いているのって、一度しか見たことないし。」
“あいつ”
その距離感が、私の胸を余計に、締め付けた。