Chain~この想いは誰かに繋がっている~
このまま警察に突き出すか、あの子にも聞いてみようか!!

「ねえ、お姉さん。」

だが俺の視界に、あの子がいない。


「えっ?」

辺りをキョロキョロすると、既にホームへ、走り去っているあの子を見つける。

「うそだろう?」

俺はまだ犯人を捕まえていて、その犯人は逃げようとしてるんだぞ!?

その隙に、スルッと抜けて行くオヤジ。

「ごめんなさい!!」

そう言って、俺の腕をすり抜けて行ったオヤジは、あの子の脇を通って、ものすごいスピードで逃げて行く。


それを見届けるかのように、ガシャンと扉の閉まる音。

プーっと音を鳴らして、あの子が降りた駅を、電車は走り去った。


何なんだよ。

何なんだよ!!

痴漢されてるのを助けてやったのに、また何もなかったかのように、行ってしまうのか!?
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