☆SUKI SAKE☆
やっぱりもう嘘も吐けない。



矢野を傷つけることになる、もう嫌われちゃうかもしれない。だけど嘘はいけないね。抱えきれない爆弾はさっさと処理してしまわなきゃいけない。



「・・・俺はそんなに頼りない?」



立ち上がろうとした瞬間、後ろから聞こえてきた声。今、一番会いたくて、でも会うのが怖い人の声。


振り向いて謝らなくちゃいけない。分かってるけれどそれでも矢野の顔は見られない。



「違う。あたしが悪いの。あたしが自分は許されたいがために誘惑に負けた。ごめん、矢野。あたしはあんたを裏切った。栗原くんに許してほしかったらキス友になれって言われて・・・あたしはそれを受け入れた」



これで謝ってるなんてよく言えるな、あたし。臆病者!卑怯者!!


あんたなんてあんな素敵な人たちに好かれる資格なんてないんだ。大切な人に嘘を吐いて傷つけて裏切ってあんたみたいな人間は・・・
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