キズだらけのぼくらは


ペンケースの元までとぼとぼと歩くと、左膝を慎重に折り曲げてしゃがみこんだ。

すると背後で秋穂の声がする。

「そうしてた方が似合ってるんじゃない? ブログで無理してももたんやってるよりも」

背中からそんな言葉を刺された。

返す言葉なんてない。

現実の私には、こっちの方が似合っているのなんてわかっている。

私は床に転がっているペンケースをそっと拾い上げた。

そして私はまたも笑われる。

耐えるように蹲ってペンケースを優しく抱きかかえたけれど、笑い声の雨は止まない。

なんとなく、少し先にある結愛の席に目を向ければ、荷物も人もいなかった。

机の下には、丸めた紙が押し込まれゴミ箱状態にされている。

私たちは、完全に攻撃される立場になってしまったんだ。

コイツらが飽きる日まで、私たちはオモチャにされる。

笑い声を浴びながら、そんな恐ろしい日々を想像して絶望した。


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