キズだらけのぼくらは
「ねえ、アキ。アキは、私のことずっとどう思ってた……?」
穏やかに結愛が問いかける。
秋穂は一瞬目を見開いて、力が抜けてしまったように手をだらりと垂らした。
そして、ばつが悪そうに目を逸らして、長いセーターの袖口を悔しげに掴む。
「アンタなんか……最初から嫌いだったに決まってるでしょ。鈍くさいくせに、周りに好かれるアンタが嫌いだったわよ……」
「そっか、そうだよね……。私もおかしかったよ。もとに戻りたくて媚びたり、わかってないのに謝ったり……。私たちは間違ってたんだ、色々なことを」
私は静かに唾を飲み込んで、ふたりを見守った。
だって、どっちの顔を見ても、同じ顔をしているんだ。
結愛も秋穂も、なにか痛みを堪えているみたいに眉が歪ませて、噛みしめた唇を震えさせている。
そして、瞳は心の揺れがあらわれるように、揺れあっていた。
ふたりは出会った頃の自分たちを、見つめようとしているみたいだった。