悪魔と天使
「だぁかぁらぁ、俺はただ寝てただけなの!誰が外でしかも屋根上でやるか!?やるにしても暗くても誰にも見付からないとこやるぞ、俺ぁ」


ガブリィは軽く赤面しながらノードリームの柄でマルコの頭を連続で小突く。


「やるやると何回も言うなバカ。私も乙女だ。下品な言葉は謹んで貰おうか」


「はん!乙女ねぇ……オトコ女の間違いじゃないか?」


マルコは鼻で笑うとガブリィはにこやかに、だが眉間には怒りマークをつけて笑うと鞘から銀の刃を煌めかせる。


「その口と股間のそれを削ぐとお前は正真正銘の『オトコオンナ』になるな」


「た、タンマ、それは勘弁。悪かった。俺が悪かったから!!」


よろしい、とノードリームを鞘に戻すガブリィに「ちなみにオトコは漢と書くほうな」とは言えるはずもなく、本気で怯えたマルコであった。


「話を変えるがマリクは?」


ガブリィもさぁ?と言う。


「咄嗟に出て来たのでわからない……まさか」


二人して小屋の方を見る。


「まさか…な……」


「多分…朝食を取りにいったのだろう……」


二人は渇いた笑いをしながら小屋に入る。


…「起きているか」を確認に。
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