ハートフル・アーツ
20
翌日

放課後

幸大はシェリーをなずなに合わせるためにファミレスに来ていた

ジニーも駄々をこねたので呼んでいた


「で…幸大。

私に言うことは?」


席には既にシェリー、ジニー、なずなが揃っていた


その時点で女性3人が状況把握はもちろん、本人たちの気持ちの確認や整理も終えていた


ファミレスに来たばかりの幸大はなずなの言葉に体を固まらせた


「話は聞いた。

このシェリーの気持ちも。


そして…昨日のことも根掘り葉掘り、な。」

なずなが言う


「怒っていらっしゃる?」

幸大が言う

「幸大はこれが喜んでいるように見えるのか?」

なずなが言う



「あの…なずなに黙ってこういうことになったのは謝る。

ごめん。


ただ…その…シェリーを好きだって言ったことは謝れない。

俺の本心だし…それが間違ってるとは思えないし…」


「フィアンセ以外に女を二人も作っておいて間違いではないし、謝罪もないと?」

なずなが言う


「…。」


「ふぅ…。


私もこんな張り詰めた話をする気はないさ。

取り敢えず座ったらどうだ?」

なずなが息を吐くと優しく言う


「じゃあ…」

ジニーの横に座ろうとする


「幸大、私の横か正面に座ると言う発想はないのか?」

なずなが言う
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