ハートフル・アーツ
幸大はなずなの正面に座った



「正直…シェリーが幸大に惚れていて、幸大もシェリーを愛すると聞いた時は幸大を殺そうと本気で思った。」

「物騒なことをサラッと言うなよ…」


「ただ…詳しい話を聞いて思った。


幸大がこういう奴で良かった、と。」

なずなが言う

「え?」

「つまり、だ。

その…私が好きな幸大は、女たらしだ、と言うことだ。」

「いや、全然わからないって…」


「シェリーのトラウマに向き合わず、何もしなかったなら…私は君を嫌いになっていた。




だから、つまり…幸大がシェリーを愛さなかったら…私も幸大を嫌いになっていた。


幸大がシェリーを愛したからこそ…私も幸大を好きで…」

なずなが言う


「あーっ、もーっ、めんどくさい!


なずなもシェリーも私も幸大が好き。

幸大も私たち3人が好き。


それで良いでしょ!?」

ジニーが言う


「私は文句ないわ。」

シェリーが言う

「…。

私もかまわない。」

なずなが言う


「幸大もそれで良いでしょ?」

ジニーが言う


「ああ、俺はそれが良い。」

幸大が笑う


「が、罰は必要だ。」

なずなが言う

「へ?」


「ここのジャンボパフェを食べて見たかったんだ。」

なずなが言う


「げ…

それ2500円もするし…」

「じゃ、それ3つで手打ちにしましょう。」

シェリーが言う

「ちょっ、待てって…」


「ざんねーん。

実は幸大が来る前に頼んでました!!」

ジニーが言う


「それから、あんたに教えた待ち合わせ時刻は二人に教えた待ち合わせ時刻の1時間後だから。」

シェリーが言う

「1時間前に話はついてたのかよ!!」

幸大が言う
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