ハートフル・アーツ
「さすが武神流の継承者。

未熟と噂されながらも大した威力だ。」


先程から聞き慣れた声、見慣れた顔



「初めまして、小鷹君。


服部家の頭領を務めているあかねの父親、


服部才蔵です。」



その男、才蔵は拳聖と見た目がまったく同じだった



「え…父上?」

あかねが言う


「あかね…寂しい思いをさせたわね。」

ぎゅっ…。

あかねを優しく後ろから女性が抱き締める

「え…?

母上…?」

あかねは横目に映る女性を見つめる


「私も初めまして…ね。

小鷹君。


あかねの母の服部あやねと申します。」


あかねにどことなく似ている女性、あやねは柔らかい笑みを幸大に向けた




「小鷹君、勝手な言い分で申し訳ないが…この男は我々に任せて欲しい。


どうだろうか?」


才蔵が言う


「…好きにしてください。


とりあえずは思い切り殴ったんで。」

幸大が体の緊張を解き、拳も開いた


「こいつを。」

「はっ!!」

ザッ…

才蔵が呟くように言うと忍者が現れて拳聖を素早く縛り上げる




「さすが本物…雰囲気も違うねぇ。」

幸明が言う




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