Sweet Heart
武蔵の大きな声に思わず私も含め、みんながビクつく
武蔵…何か顔が怖い!
「お前らよく考えろ!こいつらは仲は良いが付き合ってはいないんだぞ!それを無理やり…」
「じゃあ、他に誰がいるっていうのよ?」
みんなに向かって武蔵がもっともなことを言うと、亜沙美がすかさずツッコミを入れた。
「だって彼氏・彼女は居ても別のクラスや他校だったりするし、私と流唯以外でクラス内にカップルはいないのよ。
そんなことくらい武蔵だってわかるでしょ?」
「あっ。それとも真智と葵をカップルとして出したくない本当の理由があるんじゃない?」
「なっ…!」
亜沙美に続いて発言した流唯の言葉に、なぜかみんなは何かを期待したような顔で武蔵に視線を送る。
何だろ?みんな、何か顔が楽しそうだけど…
私は頭を傾げ、葵君は呆れてため息を吐く。
そして武蔵は顔を真っ赤にし、冷や汗をかいていた。
「まぁ、榎本と五十嵐も良いかもしれないが…案外、榎本と神宮寺もお似合いな気がするが…」
「はっ、花ちゃん!?」
そんな武蔵に助け舟を出すように、花井先生が腕を組ながら私と武蔵を見た。