Sweet Heart
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放課後になり私は亜沙美と家庭科室を貸し切りにして、文化祭で出店する家庭科部の出し物を何にするか考えていた
「本当に良かったの?真智?」
「へっ?何が?」
そんな中、亜沙美が図書室から借りた大量のお菓子の本を広げて見ている私に話掛けてきたが
私は何のことかわからず頭を傾げる
「何がって…葵君のことよ」
「葵君…?葵君がどうかしたの?」
「もう!今朝、ベストカップルコンテストの代表を決めた時のことよ!」
亜沙美の話にいまいち理解ができなかった私に、亜沙美はついに怒りを爆発させた
……葵君…
亜沙美の言葉で今朝の出来事を思い出し、胸がズキッと痛む
葵君に武蔵とベストカップルコンテストに出れば良いと言われたことがなぜか辛く感じて、意識しないようにしていたのに…
「あっ、そのことね!もちろん良いに決まってるじゃん!葵君、嫌がってたしね」
私はそう言って平然を装いながら亜沙美に笑いかけた
面倒なことが嫌いそうな葵君を無理に誘ってまでベストカップルコンテストに出たいとは思わない
ただでさえ婚約のことや同棲生活で迷惑をかけているのに…これ以上は迷惑をかけられない!
「でもそのせいで武蔵には迷惑をかけることになっちゃった…」
いくら葵君が嫌だからといって結局武蔵を巻き込んでしまうことになり、私は申し訳なく思う
「あぁ、武蔵にしたらむしろ好都合だから気にしないで良いでしょ」
「えっ?何で?」
しかし亜沙美の言葉は予想外で私は再び首を傾げて?マークを頭に浮かばせた