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そう思うと､私は葵君の顔が見れなくて､俯いてしまった｡




「別に何もねぇけど｡ただ…」



葵君は気まずそうに言うと､一瞬､私の顔を見て何かを言おうとした…｡



しかし


「なら問題ないじゃない！」


「痛って！思いきり叩くな！」



蘭さんは葵君が何かを言いかけていたことに気づかず､笑顔で葵君の背中を叩いた｡



「まぁ､私からするとあんたみたいな不良に可愛い子うさぎのような真智ちゃんはもったいないけどね！」


「誰が不良だ！」


「可愛い子うさぎ…｡」



私は蘭さんの言葉に苦笑しながら､とりあえず姉弟喧嘩が終わったことに胸を撫で降ろす｡



きっと何だかんだ言って仲が良い姉弟なんだよ！多分…｡



「蘭様｡そろそろお時間になりますので､会社に戻りましょう｡」


「そう？わかったわ！」


「…って､まだ香山居たのか｡」



サラッと葵君がひどいことを言ったのは置いといて｡


香山さんは蘭さんに小声で言うと､すんなり蘭さんは立ち上がった｡



「じゃあ､また仕事が休み次第遊びに来るから､それまで元気でね！」


「はい！蘭さんもお仕事頑張って下さい！」


「も～！真智ちゃんってば可愛すぎ！」　


なぜか私は普通に応援しただけなのに､蘭さんに抱きしめられた｡