Sweet Heart
…って!黙って見てる場合じゃない!
「おい!ま…
━ププー!!
俺が反対側の歩道で歩いている真智を呼ぼうとしたが
タイミング悪く、大きなトラックがクラクションを鳴らし、横を通った。
そのため、俺の声は虚しくかき消されてしまった…。
「あっ。トラックが通ってる間に見失った。」
「残念ね~!武蔵!」
「だっ、だから何が残念なんだよ!」
結局、俺は真智に気づいてもらえず見失ってしまった。
そんな俺に亜沙美は意地悪気な笑みを浮かべて俺の肩を叩く。
くっそ~!
あの男…一体誰なんだよ!
「よし!完成!」
家に着くと、時計は6時を回っていたので、すぐに晩御飯を作った。
今日の晩御飯は、簡単で早くできるからカレー!
そういえば楽ちゃん達はちゃんと晩ご飯を食べてるかな…。
「お疲れ。」
「葵君こそ、掃除お疲れ様!」
既に椅子に座って待つ葵君の前にカレーとお茶を出す。
私が料理をしている間に、葵君がリビングと廊下の掃除をしてくれた。
おかげでリビングと廊下は更に綺麗になった。
「いただきます。」
「どうぞ!」
そして私は葵君の向かいに座り、ご飯を食べる。