Sweet Heart
 


俺はもちろん、さすがの亜沙美と流唯も目を大きく見開いて驚きを隠せないようだ。



真智に…許嫁…。


そんな話聞いたことねぇよ!



「実は一昨日、親父の会社の社長で友達でもある五十嵐さんって人が家に来たんだ。

それで過去にいろいろ事情があった話をされて、いきなりだけど姉ちゃんは五十嵐さんの息子と許嫁になることになったんだよ。」



楽が一昨日あった出来事を話し、亜沙美と流唯は落ち着きを取り戻して黙って話を聞いていた。



「それで許嫁だからとか言って、親父達が無理やり姉ちゃん達を同棲させたってわけ。バカげてるでしょ。」


「…まぁね。」


「でも真智のお父さんらしいっていうか何ていうか…。」



楽の言葉と同じことを思っていた亜沙美と流唯は半ば呆れながら失笑している。



本当にバカげた話だ!


くっそ~!絶対俺は真智の許嫁なんか認めねぇからなー!


























「…っていうことだ。」



俺は昨日の出来事を話終えると、黙ったままの五十嵐を見た。



「何だ~!武蔵ったらあの時居たんだ!」


「せっかく武蔵にだけは黙ってようと思ってたのにね。」


「お前らな~!」



一方、亜沙美と流唯はおもしろくなさそうな表情で俺に文句を言ってきた。



こいつら…いつか絶対痛い目にあわしてやる!




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