最後の血肉晩餐
ドキッとした瞬間、心臓が刃物で刺されたかのように、ズキッと電撃が走った。


あまりの衝撃に、キーボードの上にある両手が震えてしまった。ちゃんと断ち切れるように、携帯の電話帳は消去していた。酔っ払ってしまうと、ついつい連絡をいれてしまいそうになるからだ。


立ち上がり、畳に置いた折り詰めをゴミ箱に投げ入れ、冷蔵庫からビールを取り出し、ブルタブを引っ張った。


プシュッ~! ゴクゴク。はぁ~~っ!


その場で一息ついた。ドキドキした心臓を落ち着かせるために……。


軽く一本飲み干してしまいそうな勢いだったので、もう一本取り出し、また意を決してパソコン前に座った。おそるおそる、恵美の日記へアクセスした。


頭の中であの頃の楽しい思い出や、苦い思い出が次々とまた浮かんで蘇る。


忘れられたと思ったのに――。
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