最後の血肉晩餐
 無言の圧力は耐えられず、音楽のスイッチを押した。サザンの懐かしの曲が流れ始めた。夏の定番が良いだろうと思い、大好きなサザンのCDを用意しておいた。


「俺、サザン好きなんだ~! 南ちゃん海外旅行の話はどうしたの? もう嫌になっちゃった?」


何気に付き合えば海外旅行が無料でついてくるよと、さり気なく押した。


海外旅行一緒に行ってから、そんな話すればいいじゃないかと諭しながら。


「……」


まだ黙り込んでいた。


旅行の話でも釣れない俺は、もうちょっと気合を入れなくてはならないようだった。
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