最後の血肉晩餐
 封筒を逆さまにした。


「うわぁぁぁっぁぁ!」


びちゃっと音を立て、畳に落ちたのは、真っ赤な血の滴る生肉の切り身だった。この生肉のせいで封筒は一部赤く染まっていたようだ。


「なにが俺の好きなものだ! ふざけるのな!」


生肉をティッシュで取りあげ、手紙はびりびりと細かくし、すぐさまゴミ箱へ放り投げた。


誰だ? 俺への嫌がらせは……葬儀屋だからそんな仕打ちなのか? まさか南じゃないだろうな?


「はぁはぁはぁ……」


苛立ちで息が荒くなり、頭には血がのぼり興奮した。冷静さを取り戻す為に、冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出し飲みながら、パソコンの前に座った。
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