最後の血肉晩餐
複数ある用紙を、束にして拾い上げた。紙にはびっしりと「嫌い」「呪い」、「死ね」などの文字が永遠に続くかのように綴られていた。


最後のFAXには嫉妬と一文字だけ大きく書いてあった。受信の日付を見てみると、俺と最後に別れたあの日の日付だった。驚いて、顔をあげ恵美を見た。


「南は怨まれてたのか? なにか知っているのか恵美?」


「そんな話は聞いたことはないわ。あるとしたらあの優からのメールくらいよ」


俺は南を慌てて探した。2LDKの女の子らしいピンク色のイメージの部屋が、どす黒い雰囲気に巻き込まれていた。


トイレも寝室にも、風呂場も、バタバタとドアを開けたがいなかった。


「あいつ……どこへ行ったんだ」


「いないみたいね。取り合えず、ここはもうでましょう。

あまり見たくないわ……ちょっと気分が。管理人さんありがとうございました。これで帰ります」


「警察に届けたほうがいいのかなぁ……どうしたものか?」


管理人はぼやいた。
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