最後の血肉晩餐
 心に歯止めをかけるため、今日はこの辺にしようと思った。


「亮君、だいぶ酔っ払ってしまったから帰ります。ボトルはキープしておいて! また来るから」


「了解! いつもありがとうございます! 明日は万が一の為、用意しておきますね。

これなくても気にしないで下さい。常連の特権です」


亮君はそういって、私にウインクをした。座敷に居る、女達が羨ましそうにこちらを見ているのがわかった。私は少しだけ優越感に浸った。


「じゃあまたね!」


「お休みなさい!」


入り口で思いっきり手を振ってくれる亮君。束の間だけ、寂しさを忘れられた。駅に向かい、友介にメールを送った。


――仕事は忙しい? 明日も仕事なの?
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