最後の血肉晩餐
「凄く良い匂いがするから、お腹空いてきちゃった!

日記は恥ずかしくないよ~? 亮と私の大切な思い出たちだよ! ラブラブなところをみんなに魅せつけてあげるの」


「ますます、照れちゃうよ……ワインを開けるね。料理は少しづつ出していくね」


コルクにシルバーの栓抜きをきゅきゅっと入れると、両端が翼のように持ち上がってくる。


その翼を両手に持ち、下に思いっきり降ろすと、ぽんっと軽く音が鳴り、コルクが飛び出した。


「引越し祝いだ」


ロマネコンティがグラスに注がれていた。深みのある赤い色がまた食欲をそそった。


「高かったでしょ? いいのに」


「俺達の生活の始まりだ。たいしたことないよ。こんなの。はい乾杯!」


私達はワインをまずは軽く口に含んだ。そっと優しく味わうように。


葡萄の深い味わいが口いっぱいに広がった。こうなってくると、料理も欲してくる。
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