最後の血肉晩餐
問い詰める気力も、体力も、もうなかった。感情がない抜け殻の人形のようにフラフラと自宅にかろうじて帰れた。


どの道を辿ってここについたのだろう?記憶に残っていなかった。


寝室をチラッと見ると、入浴剤の匂いがした。亮はとっくに先に着き、お風呂を済ませ、寝る準備をしていた。


私は洗面所に真っ先に向かい、血を拭き、念入りにうがいをし、歯を磨いた。丹念に何度も何度も。


鼻がズキズキ痛む。体はまだまだ汚れているような気がした。


2時間ほどお風呂にはいり、扉を開けた頃には、亮のイビキが聞こえてきた。


ほっと胸を撫で下ろし、ピンクのパジャマに着替え、リビングに置いてあったソニーのノートパソコンを立ち上げた。
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